理事長所信

2013年度 公益社団法人鯖江青年会議所

スローガン

発信

〜活気溢れる 次代 ( あす ) への熱き想い〜

はじめに

 1963年からこの地で続く鯖江青年会議所の活動は、本年50周年を迎えます。一つの組織の活動がここまで連綿と続く要素は、地域に根差していること、まちから必要とされていることに他なりません。このことは「愛の献血運動」・「つつじの街づくり運動」・「鯖江第九演奏会」・「国際ふれあい交流事業」・「青少年自主制作映画祭」など、今日まで先達の皆様に築いてきて頂いた歴史を振り返れば明らかです。それは、設立趣旨書にある“同志的結合に築かれた連帯感ときびしい使命感、そして共通の目標に向かい青年の情熱をもって挑戦し、邁進し貢献する行動”をしてきたからです。

 近年、地域サービスをNPO団体や企業が行うようになり、「JCしかない時代」から「JCもある時代」になったと言われるようになりました。それは、ただ私たちが勝手に自分たちの立ち位置を決め、活動の範囲や可能性を狭めているからです。青年会議所は、まちから求められたことを行うのではなく、あらゆる視点からまちの未来を考え、あらゆる活動を通じて地域に熱き想いを発信し、活気溢れる 次代 ( あす ) へとまちを創造していかなければならないのです。鯖江青年会議所は、本年、公益社団法人へと移行し、 今後はより高い公益性と透明性が求められます。私たちは公益社団法人初年度のメンバーとして、活気溢れる 次代 ( あす ) の まちの ため に 、 責任と自覚を持ち、伝統を継承しながら、 JAYCEE として進化し、そして組織を進化 させ 、 新たな一歩を踏み出しましょう。

 「まちが活気溢れるものであって欲しい。」このように願わない人はいないはずです。夢や希望を抱き、想いを発信できる人がいるまちは、その想いに賛同する人が集まり、その想いは大きなものとなり社会や経済を動かし、活気溢れるまちになっていきます。 だからこそ、私たちは、日々の青年会議所での活動を通して自身の資質を高め、地域のリーダーとして、地域に私たちの想いを発信していかなければなりません。私たちの想いを地域に発信し、まちで暮らす人たちがまちを愛し、誇りを持ち、夢を語り合い、これからもずっと暮らし続けたいと思える活気溢れるまちを目指し、私たちの想いを地域に発信していきます。

 

想いの発信はすべての始まり

 情報化社会の急激な発展により、 一人ひとりの考え方や価値観が多様化しています。その様な中、 自分の考えや想いに自信を持てなくなり、失敗や否定されることを恐れ、 いつの間にか無意識に人の意見に合わ せ、自分の想いを発信しなくなっているのではないでしょうか。

 想いの発信はすべての始まりです。私たちは、責任と自覚を持ち、人を惹きつけることができる発信する力を身に付け、魅力ある人にならなければなりません。相手に想いが伝われば、新しい仲間が出来、新たなアイデアが生まれてきます。そして、想いが共有できることで発信する力は倍増し、その影響力は無限大に広がっていくのです。

 私たち 一人ひとりの発信する力は、(公社)鯖江青年会議所をより魅力的なものにし、地域に私たちの想いを発信することで、まちを愛する人を増やし、まちを誇りに思う人が増え、夢を語り合える活気溢れるまちになります。想いの発信なくして、活気溢れる 次代 ( あす ) は訪れません。そのためにも、私たち一人ひとりが発信力を高め魅力ある人となりましょう。

 

活気溢れるまちへの発信

 まちづくりを考える上では、歴史や文化を背景に、市街地の活性化や子どもたちの未来を常に考えなければなりませんが、それらは全て、まちで暮らす人たちが原点であることを忘れてはいけません。まちで暮らす人たちの、まちを愛する心、まちを誇りに思う心が活気溢れるまちをつくり上げてきたのです。しかし、一人ひとりのまちを想う心だけでは、なかなか発展していきません。一人ひとりのまちを想う心を重ね合わせ、より大きな力とすることで、さらに活気溢れるまちとなっていくのです。

 「さばえ秋HANABI」は、メッセージ花火という形を用いて、 想いを込めたメッセージと花火による、人を心から感動させる力と、想いを重ね合わせる力があります。また、 市民と協働で運営する実行委員会や警備、行政と行った「まちづくり寄附金制度」など、様々な形でまちの人たちや行政と協働し続け、今年で6回目となります。「さばえ秋HANABI」は花火大会としての認知度は上がりましたが、本来の目的である、 まちを想う 一人ひとりの心や想いを重ねことの大切さをさらに発信していかなければなりません。今以上にまちを想う心が広がり一つに重なり合えば、私たちのまちは今以上に活気溢れるものとなります。「さばえ秋HANABI」を通じて、まちを想う心に満ち溢れ、誇りに思う人が増え、まちの人たちが手を取り合い、想いを重ね合う活気溢れるまちを つくっていきましょう。

 

まちを支えていく私たちの想い

 まちのことを考えていく上で忘れてならないのは災害対策です。 災害が発生した際、最も被害を受けるのは他でもなく地域住民です。近年では、行政や地域コミュニティー、企業、そして各家庭にまで、防災・減災への意識が高まってきました。それぞれが災害に対しての準備を行っていかなければなりませんが、さらに、地域に暮らす人たちや 様々 な組織や団体が、力を合わせ、 手を取り合い助け合っていくことが大切です。

 鯖江青年会議所は2004年に起きた福井豪雨災害の際には、当時の先輩方が、現地ボランティアセンターを立ち上げ、被災地の復旧に大きな役割を果たしました。その後、2008年に、その経験を活かし、今後いつ災害が起きても迅速に対応し地域に暮らす人たちを支えることが出来るように、災害マニュアルを作成しました。そして、鯖江市においては、 私たちは災害が発生した際、現地ボランティアセンターのセンター長及びボランティア輸送、被災者とボランティアのマッチング業務を任されます。 地域での災害に対しての私たちの責任は大きく 、 まちで暮らす人たちや組織、団体と共に、「自分たちのまちは、自分たちで守り支えていく」という意識を持ち、私たちは、その意識の大切さを 発信することで、私たちのまちを、活気溢れる 次代 ( あす ) へ導きます。

 

未来を担う子どもたちのために

 少子化問題や情報化社会、経済不況などの時代背景と共に、子どもたちの置かれる環境は大きく変わりました。どの様な時代でも、 未来を担う子どもたちの健全な成長がなければ活気溢れる 次代 ( あす ) は 訪れません 。だからこそ私たちは、未来を担う子どもたちのために、今何が必要かを真剣に考え、その想いを発信し、子どもたちを育成していかなければなりません。

 子どもの頃に得られる様々な気づきは、子どもたちにとってかけがえのない経験となります。そして、 かけがえのない経験が多ければ多いほど、子どもたちの将来の可能性も拡がっていくのです。 私たちは、 子どもたちの未来を真剣に考え 、青少年育成事業を実施し、 子どもたちの可能性を切り拓きます 。 また、私たちは 子どもたちと関わりを持つことにより、地域を担う大人として自らも成長していきましょう。

 

想いの共有は無限の可能性を切り開く

 鯖江青年会議所が50年続いてきた理由の一つとして、常に新しい仲間が入り、そしてその仲間の新しい力と発想を取り入れ、時代に合ったまちづくり、ひとづくりを展開し、地域に根差した運動を継続してきたことが挙げられます。時は流れ、世の中は進化していきます。活気溢れる 次代 ( あす ) を実現するためにも、運動を継続していかなければなりません。会員拡大を行い新しい力を取り入れ想いを共有することで、常に未来ある組織として、地域に熱き想いを発信していかなければ、より良いまちは築けないのです。活気溢れる 次代 ( あす ) を創造するために、メンバー全員が一致団結し会員拡大を行っていきます。

 また、青年会議所活動を行っていくには仲間の存在は不可欠です。私は、この青年会議所活動の中で、まちを愛する気持ち、事業を通して切磋琢磨し、お互いを高め合う仲間の大切さに気付かされ、大きく成長させて頂きました。想いを発信し合える仲間は大切です。しかし、その想いがバラバラであっては何も始まりません。 青年会議所活動はメンバー一人ひとりや一委員会が行うのではなく、鯖江青年会議所全メンバーで想いを共有し、一致団結することでより大きな力となり、私たちの想いを発信していくことができます。そのためにも、その場にいるメンバー、その場にいないメンバーが想いを共有し、想いの格差を無くす環境を提供していかなければなりません。さらに、想いを共有できる環境だけではなく、人と人のつながりも大切にしていきます。メンバー同士が腹を割り、 ひざ を突き合わせて 想いを発信し合う場を設けることで、メンバー同士の想いはより共有され一致団結することで大きな力となります。

 メンバー一人ひとりの熱き想いの発信が、メンバーの想いを活気づけ、その想いが一致団結した時、そこには大きな発信力が生まれ、地域を、経済を動かすことができるのです。

 

感謝の発信

 鯖江青年会議所は本年創立50周年を迎えました。過去に積み重ねた歴史、継続されてきた活動は大きな礎であり、大きな力です。まず、過去に行ってきた事業や、先輩方が歩んできた道を振り返らなければなりません。その中で、我々は青年会議所の伝統、責任を改めて感じると共に、メンバー一人ひとりが自覚を持つことで、足元をより強固なものに出来ると考えます。そして、歴史を築いてこられた先輩方と、 我々鯖江青年会議所を支えて 頂いてきた沢山の皆様に対し、これからも活気溢れる 次代 ( あす ) に向け歩むべく、頂いたご指導、ご協力に対しての感謝の意を伝えます。さらに、先輩方の熱き想いを受け継ぎ、今本当に必要とされていることは何かを考え、これからの未来への一歩を踏み出し、 これからもずっと暮らし続けたいと思えるまち、子どもたちが希望を抱き夢が語れるまち、活気溢れる 次代 ( あす ) を目指し 、私たちの想いを発信していきます。

 

●結びに

 「発信」、言葉で表現することは簡単です。しかし、そこには大きな責任と自覚が必要です。メンバー一人ひとりがまちを想い、まちの 次代 ( あす ) のために今何をすべきかをしっかりと考え、想いを発信し合い、その個々の想いが一つに集まったとき、そこには大きな力が存在します。そして、私たちはこの一つになった、まちに誇りを持ち、夢が描ける活気溢れる 次代 ( あす ) への熱き想いを発信していかなければなりません。

 

想いの発信なくして、活気溢れる 次代 ( あす ) は決して訪れません。

だからこそ私たちは、

JAYCEEとしての想い、JCとしての想いを発信していきましょう。

そうして自分自身に、そしてまちに刺激を与え続け成長することこそが、

まちを元気にする原動力であると確信し、熱き想いを発信し続けます。

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